新製品

島津製作所、EPA Method 1621対応の燃焼イオンクロマトグラフシステムを発売

吸着性有機フッ素(AOF)を測定し、PFASを総量指標でスクリーニングできる新システムです。燃焼からイオンクロマトグラフィー測定までを一つのソフトウェアで管理します。

島津製作所は2026年9月1日、日東精工アナリテックの燃焼炉AQF-5000H、イオンクロマトグラフIC-150、専用ソフトウェアC-IC Solutionを組み合わせた燃焼イオンクロマトグラフシステムを発売しました。測定条件、スケジュール、結果を一つの画面で扱い、データのトレーサビリティーを確保しやすくした構成です。

燃焼炉とイオンクロマトグラフを接続して有機フッ素を測定するイメージ

米国EPA Method 1621に準拠した吸着性有機フッ素(AOF)測定用テンプレートを備え、PFAS汚染を総量指標で効率よくスクリーニングできます。ただし、燃焼イオンクロマトグラフィーは個々のPFASを同定・定量する方法ではありません。陽性試料の確認には、目的に応じてLC-MS/MSなどの化合物別分析を組み合わせる必要があります。

編集者の視点

燃焼イオンクロマトグラフは私の現場でも日常的に使用している装置で、この手の分析は測定そのものより前処理の出来で数値が決まる。AOFについては、活性炭への吸着と無機フッ素の洗浄、燃焼の完結、吸収液への移行までで大部分が決まり、イオンクロマトグラフは最後に読み取るだけだ。だから燃焼炉とICと結果を1つのソフトで管理し、条件と履歴をひも付けて残せる構成は、地味だが現場にはありがたい。入力で紐づける作業が多いソフトほど、記録が抜け落ちてしまい、それが再現性の低下になるからだ。また、「Method 1621: Determination of Adsorbable Organic Fluorine (AOF) in Aqueous Matrices by Combustion Ion Chromatography (CIC)」のテンプレートで総量スクリーニングの型が準備されるので、入口として使いやすい。もっとも、総フッ素で陽性になっても、それだけでは個別のPFASは分からない。スクリーニングで当たりを付け、陽性の試料をLC-MS/MSで詰める。その役割分担を割り切って使う装置になる。