加熱式たばこ2方式のエアロゾル質量・ニコチン測定、ISO 18722-1/-2を発行
電気加熱式とエアロゾル加熱式を分け、各方式の指定吸引条件で捕集質量とニコチンを測る国際規格が10月28日に発行。試験室は製品・加熱装置の組み合わせに合う部を確認する必要があります。
国際標準化機構(ISO)は2026年10月28日、ISO 18722-1:2026とISO 18722-2:2026を第1版として発行しました。シリーズの正式名称は「Tobacco heating systems — Determination of aerosol collected mass and nicotine in the aerosol with a puffing regime according to the ISO 5501 series」です。Part 1は「Electrically heated tobacco products (eHTPs)」、Part 2は「Aerosol heated tobacco products (aHTPs)」を対象とします。いずれも、たばこ製品を扱うISOの専門委員会(ISO/TC 126)が担当する国際規格です。日本産業規格(JIS)への採用や法令上の強制適用は確認できません。

ISOの無料公開要旨によると、Part 1はISO 5501-1、Part 2はISO 5501-2に従う吸引条件を使い、それぞれの加熱方式の製品と指定の加熱装置を組み合わせて発生したエアロゾルの捕集質量とニコチンを測定します。2部は同じ測定対象を扱いますが、対象の加熱方式と参照する吸引条件が異なります。規格本文は有料です。捕集・抽出・定量・計算の具体的条件や精度規定は公開要旨だけでは確認できず、本文の確認が必要です。
たばこ製品やエアロゾルを分析する試験室は、試料の加熱方式と使用装置を整理し、適用する部とISO 5501の吸引条件を選ぶ際の基準を確認できます。既存法からの切替え、性能確認、試験報告書の記載を決める前に、両規格の本文と依頼元の要求事項を照合する必要があります。発行そのものに伴う日本国内の施行日や移行期間は公表されていません。
編集者の視点
エアロゾルの分析で厄介なのは、装置を用いてその場でエアロゾルを作り出す必要がある点だ。同じ加熱式タバコでも、吸引のパターンや加熱の状態が変われば、捕集される質量もニコチン量も変わる。だから分析の腕の見せどころは、最後の定量そのものよりも、発生と捕集の条件をどれだけ再現よく固定できるかだ。本規格が、電気加熱式とエアロゾル加熱式を部で分け、それぞれにISO 5501の吸引条件をひも付けたのは、その発生側を共通のものさしに載せる作業だと思う。試験室としては、まず製品と加熱装置の組み合わせがどちらのパートに適合するのかを特定すること、そして捕集と抽出の条件を確認することが先になる。定量法だけ見て既存法と置き換えられるか判断すると、肝心の発生条件を取り違えかねない。